■ 桜ふみの「Over The Future(初回限定盤 DVD付)」レビュー
“Yeah! 絶対! だいたーん!” 可憐Girl'sが歌う「Over The Future」
今回紹介させていただくのは絶賛放送中のTVアニメーション、あの「GS美神極楽大作戦!!」の作者である椎名高志さんの最新作「絶対可憐チルドレン」のオープニングテーマ「Over The Future」です。
「絶対可憐チルドレン」は、そう遠くない未来、エスパーの存在が当たり前のものになり、しかしノーマルとの軋轢が完全になくなったわけではない世界で、B.A.B.E.L.(バベル)に所属する最強の超能力レベル「7」を持つ3人の少女「ザ・チルドレン」が、上司兼教育係である主人公、皆本光一とともに次々と襲い掛かる変態超能力者をなぎ倒していく痛快アクションコメディで、原作の方は現在も週刊少年サンデーで絶賛連載中の作品。
「ザ・チルドレン」は区立六條院小学校に通う薫、葵、紫穂の3人からなる超能力者チームなのですが、番組のオープニングテーマには、そのキャラクターたちのイメージを反映する形で、本物の子どもを起用したであろうと思われる元気いっぱいの歌が使われました。
放送開始直後は「可憐Girl's」というユニット名だけが公開され、どんなユニットなのか、誰が歌っているのかはまったくわからない状態でしたが、「Animelo Summer Live 2008 -Challenge-」への出演が決定したあたりからプロフィールを公開。厳しいオーディションを勝ち抜き選ばれたAYAMI、YUIKA、SUZUKAの3人の現役小学生によるユニットであることがわかりました。
そもそも小学生大好きな方は当然のことながら(笑)、geneonのサイトにて先行して公開されたPVで「ザ・チルドレン」のコスプレをして歌う姿が披露され、そのかわいさにやられてしまった方や、オープニングテーマに先駆けて発売されたエンディングテーマを収録したシングル「絶対love×love 宣言!!」に収録されていた、「ザ・チルドレン」の声を担当されている平野綾さん、白石涼子さん、戸松遥さんの歌う「Over The Future feat. The CHILDREN」を聴き、初聴のインパクトからどうも子どもの歌声にしっくりこなかった方も「え、この曲ってもしかしてこの歌声のほうがいいんじゃ?」といった感想を持つようになっていたりして賛否両論はありつつも、グイグイと人気急上昇中のユニット「可憐Girl's」の歌う番組オープニングテーマが「Over The Future」なのです。
そして本シングルにはメインタイトルの「Over The Future」はもちろん、そのinstrumentalに加え薫、葵、紫穂をイメージしてアレンジされた「Over The Future」が3曲収録され、「Over The Future」だけで5曲も収録されているすばらしいシングル。今回も順番に1曲ずつ聴いてまいりましょう。
1曲目に収録されているのは当然、番組オープニングテーマとして使われているバージョンの「Over The Future」。
島谷ひとみさんや嵐さん、Crystal Kayさん等のメジャーシーンで活躍するアーティストから、小西克幸さん、諏訪部順一さん、五條真由美さん等、A-POPシーンでもおなじみのアーティストまでさまざまなアーティストに作品を提供している六ツ見純代さん作詞、アニソン初挑戦となる佐伯高志さん作曲のこの曲は、小学生ボーカルによるインパクトもさることながら、イントロから流れるハイポップなキーボード、頭サビ終了直後からのテンションをさらに上げるように重なってくるハードなギターサウンド、それを支える小気味のよいバスドラ、リズムベースが「これこそがまさにアニソン」と言っても過言ではない雰囲気を持ちつつ、それぞれの楽器の鳴るポイントポイントのすべてが新しい感覚を持って響く、すばらしい曲に仕上がっています。
トラック5に収録されているinstrumentalを聴くと、この曲が小学生に歌わせたという話題性だけの曲ではないことが如実にわかると思います。佐伯高志さんは他にもAKB48さんに楽曲を提供されているようですが、これから佐伯高志さんの手によってどんなステキな音楽が生まれてくるのか、とても楽しみです。
2曲目に収録されているのは「Over The Future (Catastrophe mix)」。
作品内で描かれる未来の世界において「破壊の女王(クイーン・オブ・カタストロフィー)」と呼ばれることになる「ザ・チルドレン」のリーダー、薫をイメージする形でメインタイトルの編曲も手がけるm-takeshiさんの手によるアレンジがなされているこのトラック。
ハードに、よりハードに過激なリフと力強いドラムをメインにアレンジされたこのトラックは、やんちゃでわがまま・そして喧嘩っ早く短気な薫の性格を強く表していてとてもわかりやすいアレンジです。
全トラックにいえることなのですが、アレンジに合わせてメインボーカルを録り直しているわけではないので、ちょっと浮いている感じがしなくもないのですが、これはこれでアリかな、と。
3曲目に収録されているのは「Over The Future (Light Speed mix)」。
作品内で描かれる未来の世界において「光速の女神(ライトスピード・ゴッデス)」と呼ばれることになる「ザ・チルドレン」の良心、葵をイメージする形で、玉置成実さんや清浦夏実さん、藤田咲さん等の曲を手がける前口渉さんによってアレンジされたこのトラックは、伸びやかなストリングスやバスドラの響きがよりシリアスな番組に向けたテーマとして使われるような感覚に仕上がっています。
アレンジとしての突飛さには欠けるものの、番組がもっとシビアなストーリーであったのであれば、このアレンジで、かつボーカルも平野綾さん、白石涼子さん、戸松遥さんの3人に録っていただいたらとてもおもしろいんじゃないか、そう思えるアレンジでした。
4曲目に収録されているのは「Over The Future (Untouchable mix)」。
作品内で描かれる未来の世界において「禁断の女帝(アンタッチャブル・エンプレス)」と呼ばれることになる「ザ・チルドレン」の毒舌担当、紫穂をイメージする形でhi_thpequeさんの手によってアレンジされたこのトラックを聴くと、「Perfumeの妹分」と紹介されている記事があるのも納得。
テクノポップのことはよくわからなくてもPerfumeっぽいって言われて想像できる曲。まさにそういう感じに仕上がっているアレンジです。雰囲気を壊さないギリギリのところまで手の入れられたボーカルを乗せて進行するトラックの1つひとつがとてもよく、むしろこれのintrumentalを収録してください、お願いします、という内容。アレンジ、という意味においても、曲の好み的にも3曲中一番好みの曲でした。
今回はそんな「可憐Girl's」のデビューシングル「Over The Future」を紹介させていただきました。6月28日にCCレモンホールにて開催されたGENEONのアニメイベント「RONDO ROBE 2008」への出演、そして前出の「Animelo Summer Live2008 -CHALLENGE-」への出演が決定している彼女たち。
デビュー直後にいきなりのビッグステージが用意されている彼女たちですが、インタビュー記事等を拝見させていただいている限りではそういったところへの気負いはなく、歌そのもの、ダンスそのものを楽しんでいて、それをお客様に見ていただくことを何よりの楽しみとしている様子がとても好印象です。
「Yeah! 絶対! 大胆!」のフレーズが耳に残る、子どもの持つ独特の歌声だから、そんな要素を取り払ったとしても、曲としてとてもよい曲だと思える曲でしたし、伸びていく要素もたっぷりの彼女たち。
番組との連携印象が強いユニットだけに今後どのような展開ができるのかは未知数ですが、期待を込めて見守っていきたいと思っております。ぜひフルサイズのPVを見て、アレンジを全部聴いて、納得して欲しいと思いますがいかがでしょうか?
| Over The Future | |
|---|---|
| アーティスト | 可憐Girl's |
| 発売日 | 2008年6月15日 |
| Amazon価格 | 1701円 |
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